AI研修のあと、最初に試す仕事をどう選ぶか

AIセミナー

ReGoLith編集部 

複数の業務カードから一枚を選び、準備・作成・確認のトレーとストップウォッチで作業全体を測る線画

研修でできたことを、翌日の仕事につなげる

AIセミナーで操作を試し、その場では便利だと感じた。けれど職場に戻ると、いつもの手順で仕事をしている。そんなとき、すぐに追加のツールを探すより、翌週に試す仕事を一つ決める方が進めやすいことがあります。「AIを使う」だけでは、どの場面で、何を変えるかが決まっていないからです。

IPAはAIの具体的な導入パターンとして、問い合わせ対応、会議録・要約作成、文書作成・確認などを挙げています。候補は幅広くても、自社で全部を一度に試す必要はありません。ここでは、研修後の小さな試行をどう選び、何を記録するかを提案します。

仕事の名前ではなく、手を動かす場面を書き出す

「営業に使う」「事務を効率化する」では範囲が広すぎます。「公開済みの商品説明から、社内共有用の要点を抜き出す」「既存の案内文を短く整える」のように、材料と作業がわかる単位まで小さくします。

担当者には、直近で繰り返した作業を挙げてもらいましょう。頻度、毎回そろえる材料、完成後に確認する人を書き添えます。経営者が大変そうだと想像した仕事と、本人が実際に時間を使っている仕事が同じとは限りません。まず一緒に確認することが、試行の出発点になります。

最初の候補は、元の情報と結果を比べやすく、失敗しても社外へ影響が出る前に止められるものが扱いやすいでしょう。利用するサービスと入力できる情報の範囲は、社内で認められた条件を守ります。確認できない情報を使う仕事は、その整理を先に行います。

何をもって「使える」とするかを先に決める

仮に、公開済みの商品説明を社内向けに要約する仕事を選んだとします。この場合の基準は、短い文章になったことだけではありません。商品名や数値を変えていない、対象者と利用条件が抜けていない、元資料にない特徴を足していない、といった確認項目を決めます。

実際にその要約を読む人にも、必要な情報を聞いてください。作る担当者には十分でも、受け取る人が元資料を開き直して調べるなら、その手間も仕事全体に残ります。文字数や見た目は、必要な情報が伝わることを確かめてから調整します。

一度で完成させようとして長い指示を作るより、試しに一件出し、足りなかった条件を補う方が進めやすい場面もあります。ただし、指示を直した履歴と使った資料は残し、次の担当者が何を試したか追えるようにします。

測るのは、生成が終わるまでの秒数だけではない

入力する資料を用意する時間、指示を書く時間、出力を待つ時間、照合と修正の時間、提出する形に整える時間までを一続きで記録します。仮に従来15分だった仕事が、準備5分・生成1分・確認修正12分なら合計18分です。「1分でできた」とは評価できません。この数値は計算の説明用で、実際の導入実績ではありません。

反対に、初回は指示の準備に時間がかかっても、同じ形式の仕事を繰り返すと準備が少なくなる可能性はあります。そのため、最初の設定作業と毎回の作業を分けて記録します。慣れた人の一件だけで結論を出さず、似た難しさの仕事を何件か比べてみてください。

続ける・直す・見送るを選べるようにする

試行後は、時間、修正の内容、受け取る人の使いやすさを並べます。必要な品質を保ちながら負担が減ったなら、同じ作業で継続する候補になります。確認のたびに重要な条件が抜けるなら、入力資料や指示を見直す余地があります。確認そのものが難しいなら、最初の題材としては見送る判断もできます。

使った回数だけを評価すると、AIを使うことが目的になりがちです。「この仕事では、ここまで任せられた」「この条件では手作業の方が早かった」という発見も、研修後に持ち帰るべき情報です。

次の一週間に試す仕事、担当者、完成の基準、振り返る日。この四つが決まれば、学んだ内容を仕事の中で確かめる準備ができます。ReGoLithへの企業研修のご相談でも、普段の業務で困っている場面からお聞かせください。

参考資料

参照確認日:2026-10-24

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